1つの物事を、
異なる視点から見つめてみよう。
「特定の学部でしか、自分の興味を追究できない」と考えていませんか?
身近なテーマひとつとっても少し視点を変えるだけで、違ったアプローチの方法が見つかります。
思い込みを捨てて新しい発見にであい、可能性を広げていく。
共通のテーマに対する各学部の考え方を知り、自分なりのアプローチを探しましょう。
スポーツを通じた
集合としてのコミュニケーション
について考えます。
スポーツは古くから競技者だけでなく観衆までをも集合として一体化させるコミュニケーション上の役割を果たしてきました。スマホなどにより一人でも簡単に観戦できる現代でもなお、大型映像装置を使って広場などで大勢が観戦するパブリックビューイングが盛んなことは、人々が集合として直接一体化するための、スポーツの根源的な役割を示すものと考えられます。
心理的側面から
スポーツを
考えることもできます。
競技成績には選手の運動的技能だけでなく、心理的な側面が大きく影響します。スポーツにおける競技者の心理的問題をはじめ、スポーツの実践や指導に有益な知識や技術を提供しようとする心理学の領域がスポーツ心理学です。練習方法や作戦のあり方、コーチング、競技に対する適性など、多様な研究があって面白いテーマです。
スポーツから
経済社会の仕組みが
見えてきます。
一流プロスポーツ選手が数千万円もの年俸を得ることができるのは、他の人が代わりをすることのできない存在だからです。一般の労働市場でも、代わりのきかない仕事をする人ほど賃金が高くなる傾向があります。また、人々の注目を集めるスポーツイベントは、都市のインフラ整備への公共投資を進めるきっかけになります。
スポーツは
地域の活性化にも
役に立っています。
スポーツの振興は、地域の観光にもさまざまな影響を与えます。例えば、「他地域との人的交流促進」「スポーツ施設、道路、交通機関などインフラ面の整備」「宿泊産業など観光関連産業の活性化」があげられます。また、マラソンをはじめとする市民が参加するスポーツイベントが、遠方から人を集め交流を促す観光的側面を強めています。
夢と感動をもたらしてくれる
スポーツのキーワードは
コミュニティです。
トップアスリートの素晴らしいパフォーマンスはスポーツ観戦の醍醐味ですが、しょうがいの有無や年齢や性別に関係なく、すべての人が楽しく参加できるスポーツが今、求められています。そのために、選手を支える、家族、コーチ、所属団体、自治体などのルール設定が必要であり、社会全体を通じたコミュニティづくりが求められます。
スポンサーの存在が、
スポーツをさらに
発展させます。
企業がスポーツチームや大会に資金等の支援を行うことを「スポーツ・スポンサーシップ」といいます。支援を行う対価として、企業は自社の知名度や好感度を上げ、新たな顧客を獲得するきっかけを得ることができます。企業が積極的にスポーツに投資すると、スポーツ自体がますます活気づくとともに、大きな経済効果・社会効果を地域にもたらすことができます。
映像には
もはや音楽が欠かせません。
映像表現に音楽は不可欠で、作品の主題、人物の性格、場面の状況等を伝える重要な役割を担っています。世界初の映画音楽は1908年、サン=サーンスがA・カルメット監督のサイレント映画のために作曲した音楽ですが、サティ、プロコフィエフも映画音楽を手掛けています。最近では、アニメーションから数多くのヒット曲が生まれています。
和歌にみる文学と音楽
の関係って
とっても興味深いです。
和歌は古くは、歌会などの場で一定のリズムと抑揚を伴って朗唱されていました。これに対し近代の和歌(短歌)は、書かれ読まれるものとして享受されるのがふつうです。このように和歌が音(音楽)と切り離されたことによって、どのように変質したのかという問題は、近代短歌の研究における重要なテーマとなっています。
無名でも
YouTubeから世界に
売り出す時代です。
音楽で自分の実力を世に問いたい人たちは、オーディションを受けるなどの方法のほかに、YouTubeで自分の音楽を発信することができるようになりました。どうすれば多くの人に聞いてもらえるのかを考えて、さまざまな手段を組み合わせていけば、個人でもマーケティングの技法を駆使して自己主張ができる時代だといえるでしょう。
音楽は
スポーツパフォーマンスの向上に
生かされています。
東京オリンピック・パラリンピックでは開会式や各競技の合間に、日本のゲーム音楽やアニメソングが使用され話題となりました。また、アスリートが試合前のルーティーンとして、好きな音楽を聴く姿を日頃よく目にします。音楽から与えられる脳への刺激は、集中力の向上やリラックス効果が期待でき、音楽とスポーツには切っても切れない関係があります。
音楽著作権は
社会で注目されています。
知的財産権は、知的な創作活動によって何かを創りだした人に対して付与される、「他人に無断で利用されない」権利です。著作権は知的財産権のひとつで、近年その対象は拡大傾向にあります。また、対象の拡大に伴ってさまざまな問題や事件も起こっていることから、音楽著作権制度などの知的財産権に対する社会的関心が高まってきています。
音がきこえる仕組みにも
物理学が
関係しています。
ギターの弦を弾くと音が鳴ります。これは、ギターの弦が弾かれたことにより細かく振動し、周りの空気を振動させ音波となり、私たちの耳の鼓膜に伝わることによって、音としてきこえるからです。音の高さは、周波数というものが決定要因となります。また音色については、「固有振動の重ね合わせ」という考え方が大切です。
「恋愛」は古来より
文学における
大きなテーマです。
『ロミオとジュリエット』『源氏物語』から少女漫画まで、「恋愛」を描いた作品は数多く存在します。作品を深く読み解くことで、社会や性差の捉え方などがみえてきます。また「恋愛」は思想として追求することもできます。例えば日本では「恋愛」は明治期の輸入思想であり、日本の近代化や社会変革とも深く関わっています。
恋愛は、時代により社会により、
そのかたちをさまざまに
変えてきました。
恋愛は人と人を結び付けるメディアです。かつて人々を狂気にさえ駆り立てた情熱的な恋愛は、近代に入り換骨奪胎され「ロマンティック・ラヴ」となり、私たちの性愛行動を恋愛から結婚へと「正しく」導く規範としての役割をはたすようになりました。恋愛の形式は、その社会において親密な関係性を編成する重要な原理の一つなのです。
恋愛の先にある
「結婚」は、民法によって
定められています。
2022年までの法律では、婚姻開始年齢に男女差がありました。もっとも、婚姻するのに必要な社会的・経済的な成熟度といった観点からは、男女に差がないと考えられます。そこで、法律を改正し、男女ともに18歳とすることになりました(民法731条)。社会が変化する中で望ましいルールは何かを検証することは、法学の重要なテーマです。
「LGBTQ」という言葉が
多くの人に知られるように
なってきました。
近年、アメリカの『クィア・アイ』という番組が人気を博すなど、ジェンダー自認やセクシュアリティの多様性が、個性として認められるようになってきました。多様な恋愛の形や個性を認めること、「異質」なものを排除する考え方を見直すことは、誰もが「普通」から自由に、生きやすい社会を実現することにつながります。
環境保全と経済発展の
両立が求められています。
生産技術の進歩などによってもたらされる経済的な発展は、私たちの生活を物質的に豊かにする一方で、廃棄物問題や地球規模での気候変動など、さまざまな環境問題を引き起こす原因にもなっています。人と自然が調和し、誰もが安心して暮らすことのできる社会を実現するため、環境保全と両立する経済発展のあり方を考えていく必要があります。
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- つくる責任つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
日本語を母語としない人々とも
協働する時代です。
日本における外国人就業者は年々増加しています。多様な背景を持つ人と協働するためには、相手にわかりやすい日本語を話したり、日本の当たり前を見直したりする必要があります。組織や社会を構成する多様な仲間と対等な関係を築き、新しいスタンダードを作るために、幅広い「異文化対応能力」を培うことが重要なのです。
- 人や国の不平等をなくそう
- パートナーシップで目標を達成しよう
エネルギー・環境問題の解決を
目指した研究が進んでいます。
科学技術は人類に大きな発展をもたらしましたが、同時に地球環境の悪化を招きました。今後は、どの様な経済活動においても、省エネルギー・低環境負荷技術が求められます。資源を使い捨てにする社会から脱却し、自然エネルギーの活用と化学物質のリサイクルによる持続可能な社会を実現するための研究が進んでいます。
- エネルギーをみんなにそしてクリーンに
- つくる責任つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
エコツーリズムに
注目しています。
SDGsが注目される以前から、地域の環境や文化に配慮した持続可能な観光のあり方は大きなテーマです。エコツーリズムはその実践例で、自然環境や生態系の保全を意識し、地域の発展に貢献するような、単に珍しい自然環境に触れて楽しむだけではない、その地域の生態系のあり方や守り方を学ぶことも目的としています。
- 貧困をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
全27学科10専修1コース一覧表
立教大学には11学部27学科10専修1コースの学びがあります。
ここでは、学科・専修の説明と共にそれぞれの学科・専修で学ぶ
研究テーマ例をピックアップして紹介します。
自分の興味や感性に響く言葉から、学科・専修を探してみてください。
キリスト教学科
文学や音楽、美術、国家間の紛争、さらには日本の社会や文化まで、世界や人間について、キリスト教という視点を通して考えていく。キリスト教を学問の対象とし、キリスト教が影響を与え、与えられてきた思想や文化、芸術にアプローチする。
学び・研究のテーマ例
- 聖書考古学、古代イスラエル・オリエント史
- 聖書学(文献学・解釈学)、キリスト教史
- ヨーロッパの哲学、神学、宗教思想
- アジア・日本におけるキリスト教を含む諸宗教
- 西洋キリスト教美術史(絵画・彫刻、イコン)
- キリスト教音楽史、典礼学、賛美歌学
- 出生前診断、優生思想などの生命倫理の問題
- キリスト教とジェンダー、LBGT、人権、平和
文学科 英米文学専修
読み、書き、聞き、話すという基本技能を身につけるために「英語を学ぶ」だけでなく、最終的には「英語で学ぶ」ことを目指す。英米はもちろん、カリブ海やアフリカなど広く英語圏と呼ばれる地域の文学や文化に親しみながら、多種多様な人間の生き方や考え方に接し、私たちはどうあるべきか語り合う。
学び・研究のテーマ例
- シェイクスピアと現代演劇
- 文学に描かれたアメリカの夢
- 言語と文学に表われる英米の違い
- 英米文学と視覚芸術(絵画、写真、映画)
- カリブ海、アフリカ、オセアニアの英語圏文学と文化
- 古英語、中英語を経た現代英語成立の歴史
- 英語の綴りと発音の乖離
- 日本語と英語の自己表現能力
文学科 ドイツ文学専修
ドイツ語という言語に親しむだけではなく、例えばウィーンの音楽、ゲーテやカフカといった偉大な詩人や作家、ドイツの中世都市と建築、さらにはナチスとその負の遺産など、ドイツ語圏の文学や文化のあらゆる事柄を対象に研究する。留学や検定試験の支援も行っている。
学び・研究のテーマ例
- グリム童話集・児童文学
- ドイツ語の表現の特質
- ドイツ語という言語のしくみ
- 日独比較文化
- ドイツのユダヤ系文化
- ドイツ語圏文化を知る
- ゲーテの世界
- ドイツの音楽・演劇・映像文化
文学科 フランス文学専修
フランス語が提供してくれる世界の奥行きは深く、幅広い。フランス語の習得はもちろん、フランス語という新しい視点をとおして世界を見ることで、国境を越えてさまざまな文化と人が渦巻く異世界のエネルギーや、その歴史・文学に触れながら、フランス語圏の文化や文学、哲学を学ぶ。
学び・研究のテーマ例
- フランス革命と19世紀文学
- 現代フランスの文化と社会
- 笑いと近現代文学
- 現代フランスの思想家
- 時事フランス語
- ルネサンス期のジャンヌ・ダルク
- 言語学から見たフランス語
- フランス社会と移民問題、人種差別
文学科 日本文学専修
古代から近・現代にいたる日本文学の全領域と、日本語学の領域を対象とした講義・演習を開設。例えば、平安時代の物語文学、江戸時代の浮世草子、近代・現代の小説、古今の言葉や文法など、多様なテーマ・素材を扱う。
学び・研究のテーマ例
- 平安から鎌倉時代の物語史
- 昭和20年代・戦後派の作家の仕事
- 今昔物語集を読む
- 現代小説を読む
- 絵画から見た御伽草子の研究
- 『新古今和歌集』の恋歌の読解
- 『源氏物語』の伝本と注釈
- 現代日本語の副助詞の機能と構造
文学科 文芸・思想専修
ゼミナール形式のディベートや学生同士の作品批評などで、自分の考えを自分の言葉で発信する力をつける。卒業論文として詩や小説、文芸評論、演劇、サブカルチャーも含めた文化評論、哲学論、思想論など、創作的著作を提出することができる。
学び・研究のテーマ例
- 現代思想を読み解く
- 小説の分析と創作
- 人生の意味を哲学的に考える
- テクノロジーとアートの関係
- 西洋哲学と日本近代思想
- サブカルチャー作品の分析
- 日本のマンガ・アニメ表現の現状
- 日本の伝統的死生観
史学科
世界史学専修/日本史学専修/超域文化学専修
※各専修へは2年次から所属
私たち自身の歴史的・文化的背景を理解することにより、現代社会やその中にいる自らの位置づけをよりよく認識することを目指す。
学び・研究のテーマ例
- 古代・中世政治社会史
- 幕末維新期の研究
- 日本近現代史(女性史・社会運動史・民衆史)
- 古代地中海世界
- 中国伝統社会の仕組み
- アジア海域の地域社会の形成
- イスラ-ム複合社会史
- 遊牧民・農耕民の様態
教育学科
日々成長し変化し続ける人間を、多角的に分析・検討する総合人間学として教育学を位置づけ授業を展開。教員となるための実践力養成にとどまらず、哲学、歴史学、心理学、社会学、社会教育、国際比較教育など多様な領域から人間や教育を問い直す。
学び・研究のテーマ例
- 近代学校教育制度の成立と展開
- 西洋の教育思想
- 教育の国際基準化と学力格差
- ゆとり教育と学力低下問題
- いじめや不登校
- 格差問題と学歴主義
- 学校現場で生きるカウンセリング
- 教材と指導法の研究
経済学科
経済の基本的な仕組みとそれを分析するための経済理論・統計手法などを学んだ上で、国際経済、景気変動、雇用不安、少子高齢化など、現代経済の実態と諸問題を解明する力を身につける。
学び・研究のテーマ例
- ミクロ経済学とマクロ経済学
- 市場経済と計画経済
- バブル崩壊と平成不況
- 市場メカニズムの意義
- グローバリゼーションと世界経済
- 景気の循環や成長理論
- 日本の雇用システムの現状と問題点
- 統計調査と社会調査
経済政策学科
まず経済学の基礎を学習し、次に経済政策の基礎を学んだ上で、「公共サービスと生活」「競争と規制」「グローバル化と地域」の3領域にわたる政策分析を学び、専門知識を深め、グローバルな視野に立って、積極的に経済政策を立案・遂行する力を身につける。
学び・研究のテーマ例
- グローバル金融危機と政策対応
- 政府規制と規制改革の諸問題
- 都市政策と都市計画
- 日本型産業システムの転換
- 地球温暖化と環境政策
- 派遣労働と「過労死」問題
- 財政赤字と公債
- 社会福祉と年金改革
会計ファイナンス学科
経済学・会計学・ファイナンスの基礎理論を体系的に学習することで、変化する現実の経済の動きを敏感にキャッチしつつ、大きな潮流の方向性を見極める能力を養成する。会計とファイナンスの両分野の理論に裏づけられた応用力・実践力を身につける。
学び・研究のテーマ例
- 会計のはたらきと仕組み
- 決算書の監査と利用者
- 金融工学の基本的知識・方法論
- 新しい金融商品
- モダンポートフォリオ理論
- 株式の上場と株価
- 中央銀行の役割と金融政策
- 金融機関の役割
経営学科
「組織マネジメント」「マーケティング」「ファイナンス」「コミュニケーション」の4分野をとおして経営学の理論を深く学ぶ。また、「ビジネス・リーダーシップ・プログラム」という独自のカリキュラムをとおして、体験的学習の中からビジネスで必要とされるリーダーシップと実践力を養う。
学び・研究のテーマ例
- 組織と人材マネジメント
- 経営戦略と事業計画の立案
- リーダーシップと心理
- SNSとマーケティング
- 経営コンサルティングの手法
- 経営者および起業家の哲学
- 企業の社会的責任とビジネス創造
- 統計的なものの見方・考え方
国際経営学科
「バイリンガル・ビジネスリーダー・プログラム」という少人数クラスの授業を基本に、英語力を強化しつつ、企業という組織を体験的に学ぶ。また、異文化理解につながる科目をとおして、異なった文化的背景をもつ人々との交渉や対応能力をも育成する。専門科目の約7割は英語で授業を行う。
学び・研究のテーマ例
- 国際経営と国内経営
- グローバル企業の資金調達と財務分析
- グローバリゼーションと国際経営環境
- 各国消費者のニーズへの対応と戦略
- 国際競争優位の戦略
- 企業の異文化適応パターンと異文化マネジメント
- グローバル企業のESG戦略
- 国際的コーポレート・ガバナンス
数学科
紀元前から発展してきた最も古い学問の1つである数学は、複雑化した現代においても暗号理論や統計学など実社会の基盤を支える重要な役割を担っている。古典的な純粋数学はもちろん、計算機科学から数理物理学まで、幅広い分野を少人数クラスでじっくり学ぶ。
学び・研究のテーマ例
- フーリエ解析
- 結び目理論
- 群と表現論
- 曲線の運動とソリトン方程式
- ゼータ関数と素数定理
- 解析力学と微分形式
- 楕円曲線と暗号理論
- アルゴリズムと計算代数
物理学科
自然界に見られる現象の法則を探る物理学の対象は、宇宙という極大のものから、素粒子・原子核・原子・分子といった極微の世界まで幅広い。物理学の初歩から最先端までを段階的に学習し、豊富な実験を通じて物理的感覚を養い、論理的思考を磨く。
学び・研究のテーマ例
- 重力波・ダークエネルギー
- 素粒子の性質と統一理論
- 原子核の性質を探る
- 原子や固体の性質を探る
- 近距離重力・余剰時空次元の探索
- 地球磁場とオーロラの発光
- 「はやぶさ」「はやぶさ2」搭載カメラの開発
- ブラックホールの理論と観測
化学科
物質を変換していく反応の原理を解明し、さらにその応用により新たな機能性をもつ物質をつくり出すことが使命の化学。学生の個性を大切にした指導と実験重視のカリキュラムで、物質の性質と反応を基礎から学び正確に理解する。
学び・研究のテーマ例
- 光で色や形を変える分子の開発
- 触媒作用の理解と新たな触媒の開発
- 太陽エネルギーを変換する物質の創製
- 階層構造の制御によるソフトマテリアルの開発
- 分子軌道理論に基づくシミュレーション
- ナノテクノロジーを用いた分析化学
- 界面における反応の理解
- 単一分子・単一ナノ粒子の顕微計測
生命理学科
すべての生物は細胞から、細胞は分子からできている。分子生物学、生物化学、分子細胞生物学の3つを柱に、細胞が「生きている」姿を理解し、日々進歩する生命科学の現状や応用技術の可能性など、生命科学の最先端を学び、「生きているとは」という疑問を探究していく。
学び・研究のテーマ例
- DNAの構造と機能
- 分子機械として働くタンパク質
- タンパク質をコードしないRNA
- 生体膜の機能
- 器官の発生・再生
- 植物の形態形成の分子機構
- 細胞内情報伝達
- 免疫応答の分子機
社会学科
社会の変化に対して敏感にアンテナを張り、「家族の変化」「働くことの意味」「私はなぜ『私』なのか」、「格差社会や世襲」など、現代社会に関してデータを分析し、自分自身の問いを発見し、解決するための「社会学的思考」を養う。
学び・研究のテーマ例
- 現代社会理論の可能性
- 社会調査法-質的調査と量的調査
- 自己とコミュニケーションの社会学
- 教育の不平等と社会階層
- 現代家族の形と機能の変容
- 少子高齢化と成熟社会
- NPO・NGOがひらく新しい公共性
- 現代社会変動論-グローバル化、世界システム
現代文化学科
社会学の視点から現代社会の文化をより深く捉え、その先に多様な文化が共生する社会を構想するため、「価値とライフスタイル」「環境とエコロジー」「グローバル化とエスニシティ」「都市とコミュニティ」の4領域から、現代社会と文化を研究する。
学び・研究のテーマ例
- グローバル化する消費文化
- グローバリゼーションとエスニシティ
- 異なる民族や文化の関係と多文化共生
- 持続可能な社会をめざした環境教育
- 流域の育む文化と社会
- 都市空間構造の特質と変容
- 現代の都市とコミュニティ
- 宗教社会学、心理主義論
メディア社会学科
情報技術が急速に発達する中、これからの時代のメディアと有効にかかわり合い、社会の問題を分析、発信する力を身につける。取材、社会調査やデータ分析など実践的な授業を取り入れることで、メディア企業で最も必要とされる文章表現力、あるいは、今後あらゆる業種、職種で必要とされる調査・データ分析スキルなど実践的な能力を鍛える。
学び・研究のテーマ例
- 情報化と社会構造の変容
- 戦後日本のマス・メディアと社会
- 表現の自由とメディア規制
- ジャーナリズムの機能と存在意義
- グローバル化と越境文化
- IT産業がひらく新しい社会
- スマートフォンとアプリの普及と利用
- デジタル社会調査とSNSビッグデータ分析
法学科
法学の基本的素養を修得した上で、それぞれの関心に応じて、応用的、発展的な法分野を学習し、法的な問題を発見・解決する能力と、制度構築能力を身につける。
学び・研究のテーマ例
- 日本国憲法の統治機構
- 誤判と再審
- 刑事責任能力制度
- 未成年者と契約
- 紛争処理と裁判
- 婚姻カップルと法律関係
- コーポレート・ガバナンス
- 自己決定権とプライバシー
国際ビジネス法学科
法学の基本を習得したうえで、グローバル化する企業活動の様々な場面(契約、組織、雇用、知的財産、租税、国際紛争とその予防等)を法的な視点から理解・分析し、あわせて対応する能力を身につける。本学科内のグローバルコースでは、以上の内容を英語で学ぶことができる。
学び・研究のテーマ例
- グローバル化時代のビジネス社会と法
- 外国企業とのM&A
- ITと著作権
- 会社の企業破綻と企業再生
- 年金等の高齢期の所得保障
- 国際貿易とWTO
- International Business Law
- Cross-Border Litigation
政治学科
世界各国の政治の仕組みやその歴史的背景などを幅広く学習し、政治学的な思考力を身につけることで、なぜ戦争はなくならないのか、なぜ世界には豊かな国と貧しい国があるのか、といった疑問について深く考えるための知識と方法を学ぶ。
学び・研究のテーマ例
- ジェンダーと日本政治
- 20世紀の政治思想
- アメリカの対外関係
- 現代中国の政治と外交
- グローバル市民社会の可能性
- 現代のヨーロッパ政治
- 日本の行政改革
- 核廃絶をめぐる国際政治
観光学科
観光産業で役立つ実務ばかりでなく、観光事業の経営や開発を考える基礎的能力を重視し、「観光産業の経営」「地域活性化」の2つの視点から観光を探究する。1946年に始まった「立教の観光教育」を継承し、ネットワークを生かしたインターンシップも充実している。
学び・研究のテーマ例
- 観光資源の種類と評価
- 観光産業とホスピタリティビジネス
- 観光需要と発生要因
- 観光政策・行政の体系
- 観光地における消費者行動と心理
- 環境・景観と観光
- 持続的な地域づくりと観光
- 旅行産業の現状と課題
交流文化学科
観光を産業としてだけ捉えるのではなく、観光のもつ「交流的側面」と観光が「地域にもたらす文化的影響」の2つの視点から研究する。国内外のフィールドワークなどの体験型授業や、国際感覚を身につけるための授業やプログラムも充実している。
学び・研究のテーマ例
- 空想旅行の系譜学
- イスラーム/ムスリムと観光をめぐる現状と課題
- 文化から見るグローバル世界
- 観光をとおしてみるエスニシティの動態
- 文化遺産を通じて考えるポスト近代の観光
- メディア・コミュニケーションから考える観光と社会
- 「おもてなし」と日本文化
- 都市のグローバル化とホテル
コミュニティ政策学科
コミュニティ学専修/政策学専修
※各専修へは2年次から所属
市民社会の力を引き出すコミュニティ形成、政策形成とそのための行政と住民、NPO、企業の協働のあり方を探る。特に、少子高齢化、グローバル化が進展する中で深刻化する地域課題にフィールドにて具体的で有効な政策提言およびその実践ができる能力を養う。
学び・研究のテーマ例
- 行政と住民、NPO・NGOとのパートナーシップ
- 社会的企業が活躍できる社会環境や制度構築
- 都市や過疎地域における地域活性化
- 若者や子どもの貧困対策、生活困窮者支援
- 持続可能な福祉コミュニティの発展
- 日本や海外の貧困、格差、社会的排除の対策
- 発展途上国の社会開発と国際NGO
- 廃校活用などを通じた地域公共空間の形成
福祉学科
社会の福祉ニーズに応えるために、人間性豊かな「ソーシャルワーカー」の育成を目指す。社会問題の構造的な把握から実施可能な解決策の提示まで、総合的に社会福祉を学ぶ。社会福祉士資格取得のための体制も整備。
学び・研究のテーマ例
- 子ども虐待の発生要因と支援体制
- 福祉文化の創造と市民参加
- 住み慣れた地域で暮らす技法
- 引きこもりと社会的孤立の現状と支援
- 尊厳の保障と権利擁護システム
- 専門的相談援助の考え方と方法
- 福祉ネットワークとマネジメント
- 家族介護と社会的介護の関係
心理学科
「基礎心理学」「応用心理学」「臨床心理学」を柱に、社会調査や行動分析なども踏まえ、総合的に人間の心と行動にアプローチする。消費者心理学や健康心理学など最先端テーマも掘り下げる。
学び・研究のテーマ例
- 知覚・認知・行動
- 心の多様性と心の進化
- 心の健康
- 社会性・対人関係・パーソナリティ
- 産業・組織場面
- 家族コミュニティにおける心理臨床
- 社会環境・文化
- 消費者心理と広告
映像身体学科
映像身体学は、映像と身体を総合的に扱う学問です。映像身体学科は、映像表現と身体表現の背後に広がる人間の思考行為や表現行為を理論と実践の両面から解明し、新たな人間学の形成を目指しています。
学び・研究のテーマ例
- 映像身体学の哲学・思想
- 視覚表現と芸術の関係性
- 表現活動における人間性の解明
- 映像表現論と映画製作
- 演劇とパフォーマンスの可能性
- 社会身体論と表象論
- 身体系・映像系ワークショップ
- 写真の発明から現代までの表現論